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2016年7月13日水曜日

試合に向けて監督が管理する、練習メニューにおける「負荷」。唯一で難解




負荷


「生物組織に行われる刺激の総合性」「生物組織に決められた適応を引き起こす刺激の集合体」

インテンシティ、量、リカバリー、濃さで変化する。そして、認識、社会性、感情、困難さ、心理、内と外の論理など、変わる要素が幾つかあるが、練習にあたってそれぞれを分けて考えることはできるのだろうか。

  • 技術:コンディションの疲れ、繰返しの頻度、認知力などによって変化
  • 戦術-戦略:スペースや時間の違いなどによって変化
  • 認識:人としての感覚、試合の瞬間、勝ち負けなどによって変化
  • コンディション:身体的能力、疲れ、怪我の状態などによって変化
  • スペースと時間:コートの大きさ、人の多さなどによって変化
  • 心理:モチベーション、情熱、意志などによって変化
  • 内の論理:相手、ルールなどによって変化
  • 外の論理:気候、時間などによって変化
  • 全て


練習メニューの管理には監督の経験や洞察力が重要とされる


練習メニューにおける文脈や相互作用を理解することは難しい。あるもの、そして他のものがいつに始まり終わるのか。唯一はっきりと言えることは、試合前か試合後か、それに応じて行うこと。試合前後の48-72時間には試合に似た負荷はだめ、60-72時間という話もある。ただし、この時間は試合の負荷によって変わるもの。

練習メニューのデザインは基本的に試合から導かれていないといけないし、試合に似たものでないとならない。プレーのインテンシティや量、リカバリーを考慮すれば、試合に近い日でも試合に似た練習を行うことはできる。

相手が少なく止まるのが多いものは試合に近い日でも良い。でも、スペースを減らし休憩が少ないような練習メニューは試合から遠い日にしないといけない。ルールの増加によって複雑性を増し、勝ち負けを刺激して信頼を助ける、もしくは困難とする場合には介入が必要となる。暑さや寒さ、個人的問題も集中力などに影響があるだろう。

試合の目的、ポジティブな活動力、選手の怪我予防などを維持しながら、週末の試合には最高のコンディションで臨めるようにする。


併せて読むと理解が深まる

  1. フィジカルが強いとは実際どういうことなのか?パフォーマンスを獲得するのはプランニング
  2. 監督のプランニングがまた監督のもとに。なぜプランニングが必要なのか
  3. 各監督の一般的な毎年の視点「シーズン計画」そして勝負は「毎週のデザイン」
  4. 複雑性を扱わなければならない監督。“ダイナミック”かつ“システマティック”なプランニングが監督を手助けする
  5. プランの道中で遭遇する。変わり続けなければならない「目的」「評価」「プログラム」
  6. バランスの良い育成にも。期間を考慮したチームのプランニング「マクロサイクル」「ピリオダイゼーション」
  7. 「ピリオダイゼーション」から「マイクロサイクル」へ。チーム活動の目的を期間で分けて週ごとにプログラム
  8. プランニングの一番の土台がセッション。試合の状況をトレーニングしよう
  9. プランニングにおけるトレーニング。セッションを構築する5段階の「コンテンツ」
  10. プランニングの観点におけるエクササイズ。トレーニングのために監督が用意する「練習メニュー」5タイプ
  11. 試合に向けて監督が管理する、練習メニューにおける「負荷」。唯一で難解